KATAZUKE

 陳腐になった、と笑うかもしれない
 けれど、私がここに書き連ねた軌跡として
 結局私の本質的な新が変わったわけではない
 急速に、確かに自己肯定は起こったが

 もともと詩に関しては現状、初めから
 今もなお
 黒歴史の生産な気持ちでいる割に
 すんなり過去の頁を開いて「私」に向き合える

 片付けのメソッド How to本も何冊か
 たどり着いた地点はなるほど
 ここであったか

 私は私と対話がしたかったのだ
 言葉を紡ぎたかったのだ

 大量のガラクタを捨ててこのノートに
「おかえり」と声をかけられた気分になれたのだから
「ただいま」と何度もかみしめるように書き連ねているのだから

 ああ、やっと
 この登山の頂点が見えた気がした
 登るべき山が何であるかわからないで
 山登りをしようとしてたとは何と滑稽であることか



※ …とはいえ、断捨離はそれがスキューバではなく登山であることを確かに教えてくれました。

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