迷路

 私を抜け殻にせしめたのは誰だ
 私をこうも貶めたのは誰だ

 先の見えない迷路の中にいる感じだ
 何で、こんなところに入ってしまったんだろう
 おまけに
 それが何かとてつもなく魅力的に見えて
 ついあちらこちらへと
 興味本位に、歩き回ってしまった自分もいけない

 気づいてみれば
 出口からはどんどん遠ざかってしまったし
 行き止まりにだってずいぶんと当たった
 ……今度の道の先だって、結局どん詰まりなのかもしれない

 いや? そもそも……
 それ以前に、この迷路に出口なんてあるんだろうか?
 光差す、ゴールなんてものは
 ……ないのかもしれない
 実は行き止まりに見えてたそれも
 突き抜けてしまえばそこは新たな道に通じている
 地面を掘っても壁を乗り越えてもそれは同じこと
 ただ、その先にあるのはゴールじゃなくって
 多分、また新たなる迷路に過ぎない

 不思議な不思議な迷路かもしれない
 そこを通っている間は真っ暗で、障害物だらけで
 つらい思いしかしないのに、ふとそこを振り返れば
 その道は灰色に光り輝いていて、
 つまづいた石ころは、至上のオブジェと成り果てている
 切ないほど美しい光景が壮大に壮大に広がって
 結局、無だけがそのずっとずっと後ろにある

 そう、人生というのは
 通ったところばかりが美しい
 だけれど結局自分の足で歩くしかない
 不思議な迷路のようなもの



※そうですね。連詩の題は『道程』とか。『道程』と書いて『みちのり』とよむ。

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