時織姫

 星々が瞬く様に この一瞬一瞬時間は凍り付いて
 粉々に砕けては 硝子のように美しいその欠片は
 なないろに光って 空へと降りそそぎ、地へと昇るのです
 あたしはそれをすくっては流し なごりおしむように
 からっぽになってしまったてのひらに  なないろの光が
 まだ残ってはいないものかとつい見つめてしまうのです
 そして砕けた欠片はけっきょく また河へともどっていってしまうのです



※また短いのが……。なんだか少しメルヘンな感じで、透明な感じのものが書きたくなったのです。

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