将来に対する一抹の不安


 馬鹿馬鹿しいと想うでしょう?
 ええ、勿論未来にたいして不安はあります
 当り前です、未来なんて、それがどうなるかなんて
 誰にもわからないんですからね
 だけどね
 そのことに
 押しつぶされそうになってもおかしくないその不安さえ
 時に私を沸き立たせてしまう!

 何でかって?
 さぁ、もしかしたら
 私がとうに置き去りにしてきたと想っていた
 『若さ』ってやつかもしれませんね
 だってそうでしょう?
 不安材料は期待材料でもある訳ですからね

 結局、それは未来に差し掛かってからしか考えるに値しない
 実はそう
 だってそれは存在すらしていない

 えぇ、そう
 すべては可能性にしか過ぎないのです
 可能性ですから
 実はその不安も期待も何の役にも立たないのですけど
 (だって『それ』は存在してすらいない!)
 その癖、可能性は可能性ですから、時に無限さえ孕んでしまう

 私は幸せですらあるんです
 未来に対して不安を抱けるのが
 だってそれは、未来が存在するってコトでしょう?
 いくらなんでもその先に幸福な時間が待ち受けてない訳無いじゃないですか
 たとえそれが、一瞬だったとしても。どんなに小さかったとしても。

 だから
 だけど
 私が感じるのは未来に対する一抹の不安
 ええ、『不安』

 だってそれが可能性でなくなったとき
 0か100にしかその針が振れない時
 それは過去という名の絶望に成り代わっている筈だから



※長い(以下略)。あの頃自分は若かった…?

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