「証が欲しいのです」
――証など、何の役に立ちましょう?
「私はこの地に確かに存在していました」
――それがいったい、何の意味をなすのです?
「私は誰かと繋がっていました」
――あなたは独りぼっちでしたよ? 生きてゆくとは、そういう事
「証が欲しいのです」
――何の証が欲しいというのです?
「私がこの地に確かに存在したという証が」
――あなたは本当にこの地に存在してらっしゃいました?
「わからないから、ほしいのです」
――それでは、証になどならないでしょう
「それでも、私は証が欲しいのです」
――なぜそこまで証にこだわらねばならないのでしょう
「未来へ己をつなげてゆく為」
――未来はただの結果の連続
自分という存在が存在して居たということは
「とっても大切な事だから」
――そんなに、重要な事ですか?
※"dialogos"は『対話』という意味。タイトルが何度も変わった詩です。(案としては不信仰な時代、証、rin-ne、『I』など)
なんとなく、向こうの世界っぽいところの感じです。閻魔様がこんな対話しだしてきてくれたら楽しいだろうなぁ……