halt

 自分が何をすべきかなんてコトくらい
 一応わかってるつもりだよ
 わかっては……いるんだけど

 下り坂を転がり落ちるのは気分がいいから
 何にも考えずに済んで楽だから
 一度情熱を失ってしまったさめた心は
 凍て付き易くなってしまってなかなか火がつかないから

 ほらそうやって
 どんどん怠惰になりながら
 鋭敏だった筈の、そう信じてたはずの感覚を閉ざしてく

 それだというのに
 困ったことに、そんな自分に嫌悪を感じるのも自分自身

 予定調和?
 構わないけど
 それを実行するだけの能力が果たして自分にある?
 すべてを運に任せて
 すべてを他人に委ねて

 自分はそれだけの事ができるほど強運の持ち主?
 自分はそれだけの事ができるほど自我のない人形?
 自分はそんな生き方のできるような器用なヤツ?

 そうやって悩んでいるのが一番いけない
 ホントはそれもわかってる
 堕ちるならいっそ
 堕ちるとこまで堕ちてしまってみればいい
 それなら後は這い上がるだけ
 それが厭なら
 もう大地をけって進むしかない
 上を向いて
 前を見て
 そうやって
 できることをこなしながら進むしかない
 ひらすらになることしかない

 だからこうして今の自分みたく
 悩んで
 自問して
 留まりつづけて
 下を向いて
 後ろを振り返って
 それは一番よくないこと
 そんな事くらいわかっている

 わかっているけど

 人は悩みながらその道を進むもの
 人は簡単に怠惰になってしまうもの
 人は得てしてとどまることを選んでしまいがちなもの

 一旦さめてしまった心に
 なかなか火は付いてくれないもの

 ……じぶんを受け入れるなんて、そんな簡単な作業じゃない、それだけのこと



※小説……小説が書きたいよ……
 ラストシーンにその回答がかけるんだよ……(いつだよ! どれだけ先だよ!!)

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