真夏の世の夢

どうせなら
呆れるほどに、はしゃぎまわりましょう?
所詮、こんなものは一夜の幻なのだから
いっそ、子どもに還ったように

辺りを彩るのは
ビーズのような色をちりばめながら
短いその灯を輝かせる花火と
昇っては消え、昇っては消える、シャボン玉

子どもたちは夢中でそれを追いかけて
私はすこし、煙に酔いながら
あまりに不自然な光に照らされた
不気味な色の緑をみあげて
その真っ暗な夜空に押しつぶされそうになってみる

夜空に浮かぶは月明かり
都会の空には星は輝かない
ビルの谷間をなまあたたかい風は通り抜けて
ここにあるのはみな子どもに還ったものの笑み

不思議で少し不気味ですらある
幻想的だけど現実的な感覚のきちんと襲ってくる
この異空間は
そう、それはまるで
真夏の世の夢。



※花火とシャボン玉という取り合わせがなんだか妙にきれいだったので、これを詩にしたためてみようと思ったのです。
が、うまく情景を描写してまとめるのが難しいことこの上なかった作品……(泣)

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