――訳もなく。 空を眺めているのが好きだった。 ――曇った空。 其れはけして自分を咎める事なく。 ――何にも益して。 自分を堪え難き思いの流れへと誘い。 ――言葉は。 唄は自然と、紡ぎ出され。 ――何処か。 冷たいはずの其の色は明るく。 ――けれど。 人は其れを許さず。 ――それでも。 私は「灰色」に生きてゆく。
※くもり空は嫌いですか? 白と黒の境界線がハッキリしないのは、嫌いですか?