067.知識すべて
なぜこの世に生を受けてしまったのだろう
にあがるにはまだ遅すぎる
もし、この世界が終わりを告げるのだとしたら
しんに自分が望むものは……到底手に届かないところに
らしんばんなど、役に立つはずもない
なけなしの理屈を総動員してそれで何になる?
いしは粉々に砕け散る
しずくは脳髄へと滴る
知恵の実に手を伸ばした罰ならば、ボクとて同じこと
らせんをたどった先には
なにがあると
いうのだろう
ままならないあしどりで
まどろみさえ感じる
でも
いつまでもそれがあるわけじゃないんだ
れんさする罪と罰
たちきる鋏は
らくえんにもたぶんない
いっしょうつづく
いたみなんていらない
のばしたこの手は誰かの元へ届くだろうか、何かを救い救われるだろうかだなんて
にどとそんなこと考えないと思っていたはずの透明な絶望にBLINDという名の色彩が満たされていく
このボクでさえ、このボクの
知識すべて
総動員したって、君の中に眠る闇を、照らせるだなんて思えないから