足取りが軽いわけなんてあるはずもない
頭が重い
昨夜は酒を呷りすぎた
柔らかな日差し
そよ風にゆれる木々の緑
自分達からほんの少し離れた
他人という名の別な空間では
なんともいえない
この場所らしい、のどかな時間が流れている
ふと昔のことを思い出す
好奇心に目を輝かせていた
知ることこそが楽しかった子供のころ
何に対しても無邪気だったあのころ
知ることが恐ろしくなんかなかったあのころ
この足取りが軽いわけなんかあるはずもない
いまはどこか
この冷静な自分が憎い
まず自分が受け入れなければ
相手にも受け入れてはもらえないことを
わかってしまうから
歩き出さなきゃ始まらないことを
わかってしまっているから
いまは
ただ
ひたすらに
それから先は
そのときでもいい
だから
いまはただひたすらに
歩くしかない