まずは自己紹介編、ってコトで。


リン「なにやらキリバンを踏んだ記念にキャラ紹介を兼ねて座談会をやれ、ということらしいのだが」
リェンリー(以下怜悧)「要するにキャラメールかぁ、あ、黄色が懐かしがってる」
リアン(以下涼)「といいつつこのシリーズのキャラでやるのは初めてなんで、色々戸惑ってるみたいです」
怜悧「あ、馬」
涼「リアンですっ!」
リン「全くそれにしたってどうしてこう文頭が『リ』の奴が多いのだ…、このシリーズは」
怜悧「随分不貞腐れてない? あ……もしかして字の事?」
リン「何故わたしだけ漢字変換されぬのだ……」
怜悧「出ないから(キッパリ)」
涼「唯一です、確か漢字出ないのはリン様が……比較的簡単な字なんですけどね」
リン「(こんな事ならリアンにもわかりづらい字を……大体かぶってるし)」
涼「リンさま? 今何か?」
リン「いいや。なにも(スマイル¥0)。しかし……はじめのうち考えていたものとはだいぶ違っているらしいがな、黄色(というかこの場合PNの素原)によると」
涼「(台本を手に持ちつつ)なんでも『生真面目で無骨な男が女になってしまう』話だったそうです……なによりストーリーとして面白みがある、と……。しかもホントは……さらにその後『男を手玉にとって弄ぶ絶世の美女なる悪女』に変身してく、ってモノだったんだけそーです」
リン「なんなのだそれは……(閉口)」
怜悧「どっかのレディコミにあったなぁ……。純真無垢な少女が復讐心に魔性の女に変身してく話……。ま、結局アイデンティティー・クライシス、ってテーマで落ち着いたみたいだけど」
リン「リンだからそのあい…何とかやらは一体なんなのだ」
涼「(もうなんもいえない)」
怜悧「とりわけリンとリャオチェンの駆け引き的な話で描きたかったのはジェンダー・アイデンティティー・クライシスについてかな」
リン「じぇ……なんだ?」
涼「(やっぱり頭がついてかない)」
怜悧「gender indentity crisis 性役割的自我同一性の喪失――ってでも言ったトコかな」
リン&涼「???」
怜悧「人間の性ってなかなかどうして多様なんだよね、染色体・性腺・ホルモン・内性器・外性器・脳・誕生時の診断・性自認・ジェンダー……と、9種類のそれを単純に男・女に振り分けるだけでも2の9乗通り、即ち514とおりあるわけ、さらにはそこの中間性ってものが入ったりするからまあバリエーションは凄い訳で」
リン&涼「???」
怜悧「女、男の型にはめられた理想を強要されて、けれどそれに適合しなくて、ムリに適合させようと頑張るんだけど、やぱダメで、周りからは否定されまくって……カミングアウトして、自分自身にもそれ認めさせて、ってなるとかなりの重労働だよねぇ」
リン「……言ってる事はよくわからぬが……まるでそれが馬鹿馬鹿しい事だ、とでもいいたげだな」
怜悧「そりゃあそーだね。まぁ……、あー、やめとこう。不用意なこといろいろ言い過ぎるとネタバレになるし」
涼「というか、あなたがしゃべると非常に行数食うんですが……。しかもわかりづらいし」
リン「うむ……確かにお前とまともな話をしているとどうも疲れて仕方ないな。術者でないと言い張ったり、それでいてあのような術でホーマーを助けてくれたり、だからといって私に味方してくれているわけでもないし……まったく、結局お前は何者なのだ?」
怜悧「それをいっちゃたらシリーズのクライマックスの意味がないでしょ?」
涼「ああ、話がだいぶそれてますけど。そういえばこれは確か自己紹介のための――では(無理矢理軌道修正)」
リン「自己紹介といわれてもな……」
怜悧「う〜ん、むつかしいね。とりわけこのシリーズの第一部はアイデンティティー・クライシスなんて高尚なテーマを持ってきているわけだからね。っていっても結局のところは『自分が自分でなくなるあのかんじ』を書きたかったらしいけど。まあ、そんなわけでみんな何らかの形で過去をなくした者達が主要キャラについてるし」
涼「えと……つまり元馬(=ホーマー)とか」
リン「つまり元男(=リャオチェン)とでも言えばいいわけか?」
怜悧「言ってて哀しくならない?」
涼「ソレ言っちゃおしまいなんですけど……」
リン「そうだな、貴様が言うべきことでないな(チャキッという鍔鳴り)。しかしそれにしたって何でわざわざスーレンの奴は私にこんなことを……」
怜悧「(ちょっとだけ引きつり気味の笑い)まあ、その辺のことやその他いろいろ雑多な設定に関する謎に関しては、ちゃんと落とし前のつけ方も考えてるみたいだからね、黄色も今回ばかりは」
涼「たしかに、キャラクターとかは結構シンプルですから……」
怜悧「まぁ、もっとも今はシリーズも始まったばかりだし、モノによっては最終ラウンドまで持ち越されそーな謎もあるし、先のことはわからないけどねー」
リン「無責任な……大筋に一番かかわってくる(らしい)癖に……」
怜悧「……まあ、だからほら細かいことは後々に。所詮僕は傍観者だからね(といってにっこり笑った後その姿が文字通り霧散して消える)」
涼「消えちゃいましたよ、リェンリー様……」
リン「しかたない。長くなってきたしここらでしめよう。ええと、こんなものでよろしかっただろうか、空木殿。いかんせん黄色が不慣れなものでうまくまとまっていない感がして申し訳ないが……」
涼「あ、でもご一読くださってありがとうございます…ホントに;」


【BACK】